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カズヤ
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その昔、某銃器専門月刊誌のライターと、某エアガン専門店での開発、販売を兼務。その後、某出版社に誘われ、エアガン関連ムックの編集に携わる。さらに後、某エアガンメーカーに誘われて入社と、80から90年代にかけて、エアガン業界にどっぷりつかった人生を送るが、ある理由により業界から撤退。
そして2012年、再び鉄砲業界に返り咲き、Gunsmith BATONに入社。充実した日々を過ごす中、2014年には人生初の渡米を果たし、憧れのイチローさんの下で、夢だった実弾射撃をついに体験! もはやこの人生に一片の悔いも無い、52歳の初老ガンマニア。

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2012年02月03日

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

さてさて、今回も前置き無しで参りましょう。
まずは下の画像をご覧ください。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

いつものマルシン電動UZIと並んでいるのは、
東京マルイ製の電動M4A1 R.I.S.
ヤフオクで入手した中古品です。

当ブログにM4の画像を載せるのは
これが初めてかもしれませんね~(笑)

何故このタイミングでM4かと申しますと、
東京マルイ製の長物電動ガンの安定した性能の秘密
(大袈裟ですか?)を探るべく、
アフターパーツが最も豊富なこの機種を
入手してみたという次第なのです。

欲しかったのはメカボックスとチェンバー
(バレルも含む)周りだったので、
ちょこっと試射をした後、速攻でバラして、
R.I.S.を含むフロント、アッパーまわりは
ヤフオクで売却しちゃいました。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

いずれキチンとしたM4を1挺
組み上げるつもりではいるんですけどね。

で、入手したM4を分解しまして、
まずはバレルの内径を測ってみました。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

手持ちの安物ノギスでは正確な数値を
知りようも無いのですが、大体の目安として
マルシンUZIバレルがマルイM4バレルよりも
0.05mm程度太い(内径が大きい)ようです。

アームズマガジン2010年2月号の記事によれば、
マルイ製電動ガンのインナーバレルの内径は
6.08mmと言われているそうなので、
0.05mmプラスすると、6.13mm。

今の感覚からすると、
ルーズな部類に入るバレルと言えますね。
集弾性が今ひとつなのは、
これも原因なのでしょうか。

次にチェンバー周りをじっくりと観察してみたのですが、
やはりマルシン電動UZIに流用するのは
かなり難しそうな雰囲気でした。
さすがにある程度予想はしていましたけどね(涙)

あれこれ考えて煮詰まった頭を整理するために、
マルイM4とマルシンUZIのチェンバー構造を
イラストに起こしてみたのがこちらです。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

あくまで概念図なので、
細部の違いについてはご容赦ください(汗)

後方から伸びたエアーノズル先端が
チェンバーパッキンで密閉されるところは
両者とも同じなのですが、
BB弾に上向き回転を与える部分の構造が
決定的に違っているのがわかりますね。

マルイM4はバレル末端上側の窓ごしに、
それもクッションラバーで柔らかく押し付けられた
チェンバーパッキンでBB弾をホールドしています。

つまりは、エアーで射出された時点から
上向き回転が加わっているわけですね。

対してマルシンUZIはどうでしょうか。

まずチェンバーに送りこまれたBB弾は
ホップラバーまでの空間で自由な状態にあります。

そしてエアーに押し出されたBB弾は、
金属製のネジでダイレクトに押し下げられた
ホップラバーに引っかかる形で
上向き回転を与えられます。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

これが「つまづきホップ」と呼ばれる所以ですね。

チェンバーパッキンから開放された後は
銃口までストレートに進んで行くマルイ方式と、
そもそもホールドされていない状態から押し出され、
ホップラバーにぶつかって進んでいくマルシン方式。

命中精度の面において
どちらが有利な構造なのかは、
もはや論じるまでもありませんよね。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

マルシンUZIのチェンバーブロックを
上イラストのように改造出来れば、
まさに理想の電動UZIが完成すると思うのですが、
かなり本格的な工作機械が無ければ
これを造ることはかないそうにありません(涙)

何しろマルシンUZIは
チェンバー周りの構造が特殊に過ぎるんですよね。

給弾がチェンバー上方から行われるというのも、
ノズル直前部分にホップアップ機構が
設け難い原因のひとつとなっています。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

あわよくばマルイM4のバレルと
チェンバーパッキンを流用したいとも思ったのですが、
残念ながらマルイのバレルは外径が太く、
マルシンUZIのチェンバーには入りませんでした。

まぁ、物事そう上手くは運びませんよね(泣)

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

ちなみに上はマルイ製ハイキャパシリーズの
チェンバー構造を描いてみたものです。

基本的にはM4と同じで、
待機状態のBB弾はチェンバーパッキン内側の
突起部分によってのみ保持されていますね。
この構造をマルシンUZIに取り入れたいのですが・・

以上、マルイ製エアガンとの比較で、
マルシン電動UZIが今ひとつ当たらない原因が
おわかりいただけたかと思います。

同時に、物足りない命中精度を
どうすれば決定的に改善出来るのか、
その方法も見えたとは思うのですが、
かなりの難易度が伴うこともはっきりしました。

はい、ここ重要なので忘れないように(笑)
「難易度が高い」というのは、
「不可能では無い」という意味でもありますよね。

それを実現するための試行錯誤に
どれだけの時間がかかるかわからないので、
マルシン電動UZIの記事は一旦区切りをつけますが、
いずれ必ずこの続きをご報告すると約束いたします。

おれは・・・やるぞ!!

ウージー王に、おれはなる!!!!

はいはい、どうぞご自由に(笑)

と、いつにも増して長い記事になりましたが、
実はこれで終わりではないんですよ。

命中精度向上のために
現状打てる最良の一手である、
チェンバー部分へのガラスチューブの投入。

マルシン電動UZIについて その86 総括と今後2

この加工を施したマルシン電動UZIの、
最高のパフォーマンスを引き出すための考察を、
次回もう1回だけ書かせていただき、
これを持って本当の完結にしたいと思います。

入魂のラスト記事、
ちょっとだけ楽しみにお待ちください!




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Posted by カズヤ at 21:23│Comments(9)性能、検証
この記事へのコメント
いよいよ次回ラストですか。
盛り上がってまいりましたねー!
ここまでの流れと考察は
UZI史に残る仕事レベルですよーー!
最後も楽しみにしています。
Posted by R100RS at 2012年02月03日 22:36
自分も実射性能の向上について色々と考えています。
とりあえず、安易にマルイのパイソンのバレルとパッキンを組み込んでみようかと。
バレルが短く、ホップが固定になっちゃいますけど(汗)
Posted by POD at 2012年02月03日 23:43
>R100RS様

毎度コメントありがとうございます!

どれだけの需要があるのか
さっぱりわからないまま話しを進めていますが、
読者様がついて来てくださっているのか、
正直かなり不安であります(汗)

次回の記事では、私が現状考えうる
最高のマルシン電動UZIの姿をご覧に入れるつもりです。
多分、あんまり受けないだろうと思いますが・・・(泣)

>POD様

毎度コメントありがとうございます!

ぬぬ? マルイパイソンのバレルは入りそうですか?
セッティングさえ出せれば、
固定ホップでも何ら問題はありませんからね。

私とは別の角度からの攻略、
是非ともその成果をお聞かせくださいね!
Posted by 出二夢カズヤ(でにむかずや)出二夢カズヤ(でにむかずや) at 2012年02月03日 23:59
M4を見て思ったのですがまた組み上げるのならUZIつながりでイスラエル仕様のM4というのはどうでしょう?

ラストの記事楽しみにしています!!
がんばってください!!
Posted by T at 2012年02月04日 11:53
マルイNEWパイソンのバレルは、外径そのままで二点式ホップを組み込んだ、とても都合のいい構造になっているので、ホップ無しトイガンをホップ付きに改修するのに都合がいいんです。
BB弾を保持する位置を調整するスペーサーに工夫が必要な程度でイケると考えています。
http://www.head1950.com/ws_order_tm00py6n.html

また、別の方法として同じマルシンのガスハンドガン用のバレル流用も考えています。
これはUZIのノーマルホップパッキンを使って、パッキンの位置を後方に下げる事が可能だと思います。
長さはウィンチェスターランダルカスタムが合いそうです。
http://www.head1950.com/ws_order_mi00rc.html

寸法をキチンと計測して、検証を進めたいと思います!
Posted by POD at 2012年02月04日 12:52
>T様

暖かい応援のお言葉、真にありがとうございます!

既に執筆は始めているのですが、
ラストに相応しい記事に出来るよう、
最善を尽くします!

>イスラエル仕様のM4

おお~、なんともそそられる響きですね!
しかし、UZI以外の銃にはとんと疎いもので、
イスラエル仕様のM4がどんな物なのか・・(汗)

でも非常に興味深いので、勉強させていただきますね。

>POD様

毎度コメントありがとうございます!

知らなかった情報をお教えいただき、
心から感謝いたします。

特に、他のマルシン製品のバレルを流用するという発想は
まったく浮かばなかったので、
目からウロコが落ちる思いでした。

ご紹介いただいたTNバレル、
かなり良さそうな雰囲気ですね!

PODさんの検証結果を楽しみにしておりますので、
是非頑張ってくださいませ!!
Posted by 出二夢カズヤ(でにむかずや)出二夢カズヤ(でにむかずや) at 2012年02月05日 00:16
早速?寸法関係を調べてみました所、マルイ
パイソン用バレルは外径8.5mmのため、UZIのチャンバー側を少々広げれば組み合わせOKだと思われます。

マルシン用バレルは、外径は合うのですがパッキンを収める空間がちょっと厳しい印象です。
先にノーマルのパッキンを流用といった風に書きましたが、突起部分だけを切り取って接着するという強引な手段込みの発想です(汗)

もう一点、マルイのホップ付きエアコッキングガンのバレルとパッキンも流用出来そうな事に気が付いたので、検証してみたいと思います。
Posted by POD at 2012年02月05日 03:40
つまづき型のホップですが、現在のネジ1点タイプだとホップ接触面にバラつきが有りますが、
ホップの窓を前後に広く、ホップパッキンの上に鉄板引いて「面」にすると安定した事が有ります。
ホップパッキンのゴム質やら色々関係して窓の大きさも変わるので、調整は大変ですが…
ひとつの案として聞いて下さい。(^_^;)
Posted by JINN at 2012年02月05日 10:44
>POD様

おおお、凄い勢いで研究を進められていますね~。

頭の固い私には思いつかなかった発想を次々にご提案いただきまして、とても刺激になっております。

私も負けませんよ!

>JINN様

毎度コメントありがとうございます!

面ホップについては以前のテストで失敗して以来、
頭から消去していたところがあるのですが、
なるほど、ホップ窓を拡大した上で
ネジ1点で押さえる方式を改良すれば、
新たな希望が見出せそうですね。

素晴らしいアイディアをご提供いただき、
まことにありがとうございます。

貴重なご意見、決して無駄にはしませんからね!
Posted by 出二夢カズヤ(でにむかずや)出二夢カズヤ(でにむかずや) at 2012年02月05日 21:19
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