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カズヤ
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その昔、某銃器専門月刊誌のライターと、某エアガン専門店での開発、販売を兼務。その後、某出版社に誘われ、エアガン関連ムックの編集に携わる。さらに後、某エアガンメーカーに誘われて入社と、80から90年代にかけて、エアガン業界にどっぷりつかった人生を送るが、ある理由により業界から撤退。
そして2012年、再び鉄砲業界に返り咲き、Gunsmith BATONに入社。充実した日々を過ごす中、2014年には人生初の渡米を果たし、憧れのイチローさんの下で、夢だった実弾射撃をついに体験! もはやこの人生に一片の悔いも無い、52歳の初老ガンマニア。

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Posted by ミリタリーブログ at

2012年01月29日

マルシン電動UZIについて その84 ジュラルミン製ピストン

昨日今日と熱を出して寝込みましたが、
おかげでこうして更新出来る程度には
体調が回復して参りました。

幸いインフルエンザでは無かったようですが、
皆さんもどうか気を付けてくださいませ。

さて今回のネタは、
メーカー不明のジュラルミン製ピストンのご紹介です。

※OKパーツ製造、桑田商会販売の製品との情報を
 POD様よりお寄せいただきました。
 ご協力に心から感謝いたします!




前回の190%スプリングと同様、
こちらもヤフオクで見つけて入手したのですが、
ご覧の通り製造メーカー不明の怪しい代物。



実際に使える物かどうかもわからないまま
一か八かといった気持ちで落札してみたのですが、
とりあえずはちゃんとした製品でした。



上画像でラックギアが黒くなっているのは、
タミヤ製のモリブデングリスを塗布したためです。
ピストン単体での撮影をしていなかったことに、
組み立て途中で気が付いたんですよね(汗)



ノーマルではピストンヘッドが
別体構造になっていましたが、
こちらはすべて一体の削り出し。



この手の製品を買ったのはこれが初めてなのですが、
製作にかなり手間がかかっている様子がわかりますね。
3900円という値段にも頷けるところです。



ノーマルピストンと較べて見ると、
後端のラックギアが1枚少ないのに加えて、
歯のピッチが微妙に異なっているようです。

フルオートのサイクルに影響がありそうですが、
さほど大きな違いは出ないでしょうね。

気になるのはピストン単体の重量です。

手元に大雑把な上皿計りしかないため
正確な数値はわからないのですが・・・





ノーマルのおよそ2倍といったところですね。
この重量差がどれだけの影響を及ぼすのか、
ちょっと興味深いところではあります。

心配だった本体への組み付けですが、
意外にもポン付けで問題ありませんでした。



横着せずにここまでバラした上で
ノーマルピストンを取り出して・・



Oリングもそのまま交換。



しっかりグリスアップして組み込みます。



スプリングもすんなり入りました。

バッテリーを繋いでの動作にも特に問題は感じられず、
当初考えていた以上にしっかりした製品だったことが
はっきりわかりました。
ちょいと思わぬ拾い物でしたね(笑)

ではピストン重量が2倍になったことで
初速とサイクルにどんな影響が出るものか、
毎度お馴染みのakiipiro5 弾速計にて計測してみました。

バレルは前回同様ガラスチューブ仕様の物を、
スプリングはノーマルの物をそれぞれ使っています。



ノーマルピストンのそれよりも
若干初速がアップしていますね。

常識的に考えれば、
ピストンが重いほど前進速度が下がって
初速も低下しそうなものですが・・・

シリンダー容量とのバランス的な問題で
このような現象が起きているのでしょうか??

一方フルオートのサイクルに関しては、
これは予想通り回転数が低下していました。

下は「その55 リポバッテリー再検証2」にて
ご紹介した動画から抜き出した画像なのですが、



このノーマルピストンの回転数に対し、
ジュラルミン製ピストンは下のような数値でした。



平均値を出すにはデータが足りませんが、
秒間1~2発のサイクル低下といった感じでしょうか。
実際にはほとんど体感出来ない程度の違いですね。

最大の問題は命中精度への影響なのですが・・
こちらは今回テストを見送らせていただきました。

というのも、適正ホップを出そうとした時点で、
前回の190%スプリングでのテスト時と同様、
弾道がバラバラといった状態だったんですよね(涙)

どうやらマルシン電動UZIは、
銃口初速85.0m/s前後というノーマル状態でのみ
最大の実力を発揮出来る、
「真面目な」エアガンと言えそうです(笑)

要はどこか一箇所だけパーツを変えただけでは
バランスが崩れて性能が低下するということで、
これはどのエアガンにも同じ事が言えるのでしょうね。

以上のことから導き出された結論は、
このジュラルミン製ピストンについても、
単体で組み込んだだけでは
その真価はわからないといったところですね。

KM企画のカスタムシリンダーと前回の190%スプリング。
そしてこのジュラルミン製ピストンを組み合わせたら、
かなりポテンシャルの高いUZIが出来上がりそうなのですが・・・

と、以上でメーカー不明の
ジュラルミン製ピストンの紹介記事は終了です。

今回も「ただご紹介しただけ」という
消化不良な記事になってしまいましたが、
先送りにしていたガラスチューブ仕様での
命中精度テストの結論も絡めて、次回はいよいよ
マルシン電動UZIに関する総括を行いたいと思います。

次回だけで終われるかどうかわかりませんが(汗)
マルシン電動UZIについての話、ついに完結です。  

Posted by カズヤ at 22:58Comments(6)カスタムパーツ

2012年01月26日

マルシン電動UZIについて その83 PDI製 UZI190%

マルシン電動UZIの話しを再開して以来、
アクセス数がみるみる減っているのですが(涙)
まぁ、これがこのブログの本来の姿だと思います。
1日1000アクセスだなんて、
何かの間違いとしか言い様がありませんからね・・。

さて今回ご紹介いたしますのは、
先ごろヤフオクにて入手しました
「P.D.I製 ULTIMATE POWER Spring
 マルシンAEG専用 UZI190%」
なる強化スプリングです。



前回のグルーピングテストの途中で、
スプリングとホップ調整のセッティングを
大幅に変更した云々と書きましたのは、
このスプリングを試していたわけなんですねー。

本来はグルーピングテストの結果を元に、
命中精度についての考察を行う予定だったのですが、
話しの流れをスムーズにするために、
ちょっと寄り道させていただきますね。



190%スプリングなどという商品名からして、
改正銃刀法施行前の製品でしょう。

どんな極悪な代物なのかと思いきや、
手元に届いたパッケージを開けてみれば、
白い樹脂(ジュラコン?)製のリングと、
予備のヒューズと一緒に、
案外普通な印象のスプリングが出て来ました。



上画像はノーマルスプリング(手前)と
並べてみたところですが、
不等ピッチのノーマルに対して190%の方は、
巻き数の多い普通のバネといった感じですね。



線径を測ってみたところ、ノーマルは約1.3mm



190%スプリングは約1.4mmとなっていました。

おそらくはノーマルピストンの内径と
スプリングガイドの太さとの兼ね合いから、
これ以上太い巻き線を使いたくても
使えなかったというのが実情でしょうね。



上の画像でおわかりいただけるように、
自由高さもさほど変わっていないため、
UZIへの組み込みも至ってスムーズ。



ガラスチューブ仕様の命中精度テストの途中で、
ちょいと組み込んで試してみたという次第です。

まずはその初速を測るため
適正ホップを出そうとしたのですが、
これがもうまったくと言っていいほど
適正なポイントが見つからないのです。

ホップ調製用ネジの回転が
60度刻みでクリックストップするのが悪いのか、
ワンクリックの差で弾道が激変してしまう格好になり、
では0.25gの弾ならどうかと試したところ、
今度はいくらホップを強くかけてもまともに飛ばず・・・

単純にスプリングを強くすれば
パワーアップして飛距離も伸びるといった、
旧態依然の考え方がいかに間違っているかを
思い知る結果となりました。

それでもなんとか妥協出来る程度のセッティングを出し、
いつものakiipiro5 弾速計にて計測してみたところ・・



なるほど、ノーマルスプリングのそれよりは
ほんのわずかに初速がアップしていますが、
適正ホップも出せないようでは
何の意味もありませんよね。

もはや試すまでもありませんでしたが、
一応8メートルから10発撃ってみたところ、
案の定グルーピングはノーマル以下の
酷いバラつき具合となりました。



これではとてもマッチやサバゲへの
実戦投入は出来ませんね~(涙)

以上の結果から、
マルシン電動UZIというエアガンが
絶妙なバランスで設計されていたことが
奇しくもはっきりとわかりました。

マルイ電動のM4あたりで長射程カスタムを造られている方は、
きっとこのあたりのノウハウを豊富にお持ちなのでしょうね。

スプリングの強さ、シリンダーの容量、
バレルの長さ、内径、チェンバーの構造・・・
すべての要素を最適にバランスさせるなんて、
そんな高等技術、私にはとても真似出来ません(汗)


と、結果的に何がしたかったのか
良くわからない記事になってしまいましたが、
以上でマルシン電動UZI専用
PDI製UZI190%スプリングのレポートを終わります。

こんなスプリングがありましたというご紹介と、
マルシン電動UZIは弄るのが難しいという事実は
なんとかお伝え出来たかと思います。

過去記事でもR100RSさんからご紹介いただいた
カスタムパーツをいくつかレポートしていますが、
まだまだ未知の社外パーツが
存在しているのかもしれませんね。

何か情報をお持ちの方がいらしたら、
是非こっそり教えてやってくださいませ。


さて次回は、これもヤフオクで発見した
珍しい社外パーツのレポートをお送りいたします。

あまりにも体調が優れないため(インフル?)
明日は更新出来ないかもしれませんが、
マルシン電動UZIの話しシリーズ、
あと2回ほどで完結の予定です。  

Posted by カズヤ at 21:04Comments(2)カスタムパーツ

2011年09月09日

マルシン電動UZIについて その50 内部カスタム1

ハイパー道楽さんのコンテストのおかげもあり、
前回まで短期集中にてお送りしました近代化編は
予想を遥かに超えるアクセスをいただくことが出来ました。

ご訪問くださった皆様への感謝とともに、
UZIの新たな魅力を広めることに成功したという
確かな手ごたえを感じております。



ただ惜しむらくは、肝心のマルシン電動UZIが
既に生産されていないという事実なんですよね。

マルシンさんの関係者様は、
このブログをご存知ないでしょうか。
こんなにも優れた電動ガンを絶版として埋もれさせておくのは
本当にもったいないと思うのですが・・・

個人的にメールを出したら、何らかのリアクションはいただけますかねー??
冗談抜きで、ちょっと動いてみようかしらと考える今日この頃であります。

さて今回からは新しいテーマでお送りするのですが、
その前にちょっとだけ近代化編の補足をば。

マルゼンミニウージーから移植したワイヤーストックの
ヒンジ部分に取り付けていた市販のリング。



さすがに銀色のままでは雰囲気が壊れるので、
コンテスト用の画像を撮影する前に
鉄用のガンブラックにて黒染めを施しました。



細かいことではありますが、これが黒くなったことで
以前あった違和感は払拭されていますよね。



それと、フォアグリップ裏面に固定した
板ナットの干渉を避けるための加工ですが、
最終的には下画像のように削りを入れております。





大雑把極まりない作業でお恥ずかしい限りですが、
完全に隠れる部分なので、こんなもんで大丈夫です(汗)

と、補足したかったことは以上でして、
ここからは新たなテーマについてのお話しです。

これまでの記事でマルシン電動UZIの外観や構造については
ほとんど語りつくしたと思うのですが、
肝心の実射性能に関しては、初速テストの結果を
軽くご紹介しただけに留まっていました。

家庭内での思い切った射撃が出来ない(女房が怖い)のと
長距離での命中精度テストを行える環境が身近に無いのとで、
今一歩踏み込んだ検証が出来なかったわけなのですが、
マルシン電動UZIに関する検証もいよいよ大詰め(ネタ切れ間近)となった今、
これらの懸案事項を解決する決心をいたしました。

内部カスタムと銘打った新シリーズ1回目は、
稀少なマルシン電動UZI用カスタムパーツのご紹介と、
その組み込み例をご覧いただきたいと思います。



上の画像は、KM企画さんから発売されていた
「マルシン電動ガンUZI SMG用 TNシリンダー&トップヘッドセット」
価格は4500円となっていますが、
当然ながら現在は品切れ絶版だと思われます。

今回ご紹介するこのパーツは、当ブログをご愛読くださっている
R100RS様のご厚意によりお譲りいただいた貴重な品物で
(R100RS様、本当にありがとうございます!)、
この企画のために今日まで大切に温存しておりました。

セットの内容は下画像の通り。
TNコートが施されたシリンダー、ピストンヘッド、
Oリング2種、スプリングピン、クッション用ゴム板、
という構成になっています。



それぞれを個別に見て行きますと、
まずシリンダーはノーマルが下画像のような分割構造だったのに対し、
削り出しによる一体構造となっています。





この構造によりエアー漏れによるパワーロスが無くなり、
TNコートにより摩擦抵抗も軽減されると考えられます。

ちなみに上では付け忘れていますが、先の画像にあった小さいOリングは
TNシリンダー前方の突き出した部分に取り付けるためのものです。

次にピストンヘッド(トップヘッド)を見てみましょう。









おそらくジュラコン製と思われるピストンヘッドは、
純正品の給排気効率をさらに高める設計になっているようですね。

ピストンヘッド中央のくぼみは
クッション用のゴムを貼り付けるためのものです。





純正品はシリンダー内部前面にクッションが設けられていましたが、
TNシリンダーにはこれが無いため、ピストンヘッド側に
クッションを貼り付ける仕様となっているわけですね。

組み付けについてですが、ノーマルのピストンヘッドは
ピストン前方側面に見えるスプリングピンを抜き取ることで
下画像のように分解出来ます。





組み付けはこの逆を行うだけ。
ピストンヘッドをはめ込んで・・・



付属のスプリングピンを差し込めば完成です。





下画像のようにピストンヘッドの厚みが増した分
ピストンのストロークが短くなるように思うのですが、
シリンダーの深さで辻褄を合わせているのかもしれません。





実は今回その深さを計測せずに組み立ててしまったので
次回までにきっちり測ってご報告いたしますね(汗)

そして下画像が、カスタムシリンダー一式を組み込んだ
シリンダーユニットの姿です。









鈍く光る銀色のシリンダーが良い雰囲気を醸し出していますね~。

さてその効果はいかほどのものなのか、
以前にもご紹介した「akipiro5 弾速計web shop」さんの
簡易弾速計にて初速を測ってみました。

今回も下画像のような環境にてテストを実施。
例の中国製リポバッテリーはあんなことになってしまったので、
レシーバーカバーを外した状態でET1リポバッテリーを繋いでいます。



下に10回分の結果を並べてみたのですが



えーと、前回の結果よりも数値が下がってますね・・・
え? 何で? どうして??

ちょっと予想外の結果が出てしまいましたので、
次回、こうなった原因を探って見ようと思います。

マルシン電動UZIの話し、どうやらまだまだ続きそうです(汗)
  

Posted by カズヤ at 00:26Comments(4)カスタムパーツ