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カズヤ
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その昔、某銃器専門月刊誌のライターと、某エアガン専門店での開発、販売を兼務。その後、某出版社に誘われ、エアガン関連ムックの編集に携わる。さらに後、某エアガンメーカーに誘われて入社と、80から90年代にかけて、エアガン業界にどっぷりつかった人生を送るが、ある理由により業界から撤退。
そして2012年、再び鉄砲業界に返り咲き、Gunsmith BATONに入社。充実した日々を過ごす中、2014年には人生初の渡米を果たし、憧れのイチローさんの下で、夢だった実弾射撃をついに体験! もはやこの人生に一片の悔いも無い、52歳の初老ガンマニア。

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2011年05月19日

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ではさっそく、ギアボックスの動きを
解説して行きましょう。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

上の状態からスタートです。
UZI本体に組み込まれていると思って読み進めてください。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

トリガーを引くことで、スイッチレバーが
上方に動き、マイクロスイッチをON。
モーターが動き始め、プロペラシャフトが回転します。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ベベルギア、スパーギアとモーターの動力が伝わり、
セクターギアがピストンを後退させ始めます。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ピストンの後退と同時に、タペットプレートが
前進を始め、ノズルを押し出してBB弾を
チェンバーパッキンに送り込みます。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

タペットプレートの前進が終わり、
チェンバー部分の密閉が完了。
そしてセクターギアがピストンを開放する瞬間に、
カットオフレバーが前進を開始します。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ピストンが前進すると同時に、
カットオフレバーがスイッチレバーを
トリガーから開放。
同時に、マイクロスイッチがOFFになり、
モーターの回転が止まります。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

トリガーから指を離すと、スイッチレバーが
リターンスプリングで引き戻され、開始位置に戻ります。
以上が、セミオート射撃のワンサイクルです。

角度を変えて、スイッチレバーの動きに
注目してみましょう。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

上の位置からスタートです。
黄色く囲った部分は、トリガーの一部です。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

トリガーを引くと、上で示した部分が
スイッチレバーを押し上げます。
この時スイッチレバーは、リターンスプリングにより
常に後方に引っ張られています。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

カットオフレバーの位置に注目です。
上は、ピストンが開放される直前までの位置です。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ピストンの開放とほぼ同時に、
カットオフレバーが前進し、スイッチレバーを押し出して、
マイクロスイッチとの接触を絶ちます。
この時、黄色く囲った部分にご注目ください。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

上画像は、取り外したスイッチレバーの裏側です。
プラスネジで止められている、亜鉛ダイキャストの板。
この板の部分が、押し上げられていたトリガーの力から開放され、
リターンスプリングに引かれて下に落ちるわけです。

以上はセミオート、つまり単発射撃の際の動きですが、
フルオートの際は、どのように制御しているのでしょうか。

最初にギアボックスを取り出した時、
これは何のためのパーツなんだろうと悩んだ、
下画像中、緑色に画像加工したパーツ。
ブラスネジの位置を軸に、カタカタと自由に動かせます。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ちょっと話が戻りますが、
グリップフレームからギアボックスを抜き出した際に、
セレクターレバーと連動したL字状の金属棒がありましたね。
あの棒が、フルオートモードの際に、
上の緑色パーツを押し上げられた状態で固定するのです。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

すると、カットオフレバーが前進しても、
トリガーを引いている間はスイッチレバーが
このパーツに引っかかって下がらないため、
マイクロスイッチを押し続け、
モーターが回り続けることでフルオートになるという、
実に単純かつ確実な方法で制御されていたのです。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

ちょっと笑ってしまうくらいシンプルな仕組みですよね。

でも、先にも述べましたが、単純であればあるほど、
故障の確立は下がるわけですから、
やっぱり優れた設計なんだと思います。
返す返すも、生産中止が惜しまれる製品ですよね。

ちなみに、上の解説でも出てきたマイクロスイッチ。
ギアボックスの動作検証の際に裏側を良く見てみたら、
体温計や体重計のCMでもお馴染み、オムロンの製品でした。

マルシン電動UZIについて その13 分解編9

信頼のメイド・イン・ジャパンですね。

以上で、長きに渡った分解編は終了。
マルシン電動UZIに関しては、
間違いなく、本邦初の企画だったでしょう(笑)

次回は、分解したことで見えた、
ABS製アッパーレシーバーの
強度問題について検証しようと思います。



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この記事へのコメント
うーん。メカ音痴な私もよくわかる!
大変参考になりました。
私も只今手元のUZIも分解清掃
開始しました。
出二無様の過去記事を見ても、
サイレンサーの趣味とか木ストとか
モロかぶりすぎて同じ種族?の
感じさえします。笑)

XZ…前に一度だけ見かけたことが。
けっこう大きな車体が印象的でした。
400cc?
Posted by R100RS at 2011年05月21日 04:51
R100RS様

毎度コメントありがとうございます!

まったくもってヘタクソな解説でお恥ずかしい限りですが、
参考にしていただければ何よりの幸いです。

サバゲで酷使されていらしたとのことなので、
部品の消耗が気になりますが・・・
マルシンさんにも、既に部品の在庫は無いんですよね(涙)
私も部品取り用にあと何挺か買っておこうかなぁ??

XZですが、遥か昔にヤマハが出した
シャフトドライブ水冷Vツインの超絶不人気車です(泣)
私は400を2台と、550を1台所有しました。
ぐにゃぐにゃのフレームが良い味出してましたっけねー。
いつかまた走り出すつもりで、実家に保存しております。
Posted by 出二無カズヤ出二無カズヤ at 2011年05月21日 21:15
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