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カズヤ
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その昔、某銃器専門月刊誌のライターと、某エアガン専門店での開発、販売を兼務。その後、某出版社に誘われ、エアガン関連ムックの編集に携わる。さらに後、某エアガンメーカーに誘われて入社と、80から90年代にかけて、エアガン業界にどっぷりつかった人生を送るが、ある理由により業界から撤退。
そして2012年、再び鉄砲業界に返り咲き、Gunsmith BATONに入社。充実した日々を過ごす中、2014年には人生初の渡米を果たし、憧れのイチローさんの下で、夢だった実弾射撃をついに体験! もはやこの人生に一片の悔いも無い、52歳の初老ガンマニア。

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2011年05月22日

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

ここまでの記事を作るにあたって、
フルメタルバージョン1挺と、ABSバージョンの2挺、
合計3挺のマルシン電動UZIの分解、組み立てを
幾度と無く繰り返して来ました。

検証を進めるほどに、その優れた設計に
舌を巻く思いが強まっているのですが、
ABSバージョンの1挺を観察するうち、
アッパーレシーバーの数箇所に痛々しい亀裂が
発生していることに気付きました。

もともとが中古で購入した不動品なので、
かなり酷使されてのことと想像出来ますが、
これはつまり、ハードな使用によって、
どこにどう亀裂が入るかという、
格好のモデルケースでもあるわけです。

分解方法をご紹介した直後ということで、
タイミング的にもバッチリですので(笑)
今回はこの亀裂を検証することで、
ABS製アッパーレシーバーの弱点をあぶり出し、
末永く使用するための補強方法を考えようと思います。

まずはその亀裂の位置をご覧いただきたいのですが、
手持ちの機材と技術では、その様子を
鮮明に撮影することが出来なかったので、
画像上に黄色く亀裂の位置を描き込みました。

まずは右側面。

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

同じく左側面。

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

背面(後面)

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

裏面(下面)

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

最後の画像中、赤く囲った部分に見えるスジは、
外部にバッテリーのコードを引くために
もともと開いていた穴を埋めた痕なので、
今回の記事とは直接関係ありません。

では、これらの亀裂の原因を
個別に探って行きましょう。

まず、左右の後方と背面に入っている亀裂は、
メタルストック取り付け部分にかかる
負荷によるものと考えられます。

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

上画像のように、ストック本体を支える基部は
亜鉛ダイキャストの頑丈なブロックで、
それを止めるボルトとナットはスチール製と、
それぞれ非常に頑強に出来ていますが、
それらを取り付けるアッパーレシーバーは、
遥かに強度の劣るABS製です。

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

上画像、矢印で指した部分に亀裂が入っていたわけですが、
この厚みでは、負荷に絶えられないのも納得です。

サバイバルゲームなどにおいて、
ストックを伸ばした状態で転倒でもしたら、
まず間違いなくこの部分から、
アッパーレシーバーが千切れることでしょう。

次に裏面(下面)の亀裂についてですが、
この部分は、メインスプリングを支える
亜鉛ダイキャスト板を固定する
ネジ穴の位置に当たります。

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

ただ、この亜鉛ダイキャスト板は、
シリンダーヘッドから伸びた左右の
ピストンレールによっても支えられているので、
メインスプリングによる負荷が
この1点に集中しているということはありません。

なので、ネジ部分にもそれほど強い負荷は
かかっていないように思えるのですが、
亀裂が入っているのは事実なので、
やはり何らかの力が集中しているのでしょう。

他にも不安な部分はあるのですが、
まずは、既に生じている亀裂の補修を施しましょう。

ABS製品の補修といえば、これ。
地上最強の造形補修剤。
武藤商事さんのプラリペアです。

マルシン電動UZIについて その14 レシーバーの補強1

上の画像は、たまたま手元にあるセットで、
通常販売されている商品の姿とは
異なっていると思いますので念のため・・。

数々のエアーガンの修理やカスタムに於いて、
私はもう20年以上プラリペアを愛用しているのですが、
特にABS樹脂の接着、補修において、
これ以上に強力な製品にお目にかかったことがありません。

サバイバルゲームで酷使し、壊れたエアーガンを、
何度プラリペアで直したことか知れませんが、
その接着強度たるや、まさに驚異的で、
壊れる前より頑丈になってしまう程なのです。

そのプラリペアを使って亀裂を補修する手順は、
下手な写真と文章で解説するよりも、
武藤商事さんの解説ページをご覧いただいた方が
100倍早くてわかり易いので、是非こちらをご覧ください。

http://www.plarepair.net/

上記サイトにある、【ひび割れ補修】という
タイトルの動画をご覧いただけば、
一発ですべて理解出来ると思います。

と、技術解説を武藤商事さんに丸投げしたところで(汗)
今回はこれにて。

次回、補強のポイントと実作業について、
詳しく解説いたします。



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